(^_^)←この顔文字が最初に使われたのはいつ?
絵文字進化論第3回
■アメリカではもっと前に、:-) と :-( が現れていた
欧米ではどうでしょうか? 欧米の顔文字は日本の影響を受けたという説もありますが、実際は欧米式の顔文字は日本より先に使われ始めていました。
1982年9月19日、米国のカーネギーメロン大学名誉教授Scott Fahlman氏が学内の電子掲示板で使ったのが最初だとされています。そこで登場したのは、顔文字は今でもよく使われる :-) と :-( です。日本の顔文字と違って左側に横倒しになっているのが特徴的ですね。
この顔文字が使われたきっかけは、学内の電子掲示板でジョークや皮肉を込めたメッセージが相手に真剣に受け止められてしまい、スムーズにコミュニケーションが取れないということがあったからです。そこでFahlman氏はジョークの場合はメッセージの最後に :-)、逆に、冗談ではない、真面目なメッセージの後は :-( をつけるように提案しました。つまり最初は、「嬉しい」「悲しい」という感情ではなく、メッセージが「冗談」か「冗談じゃない」かを明示するマークとして使われたということです。
ちなみに、Fahlman氏のHPに記載されている情報によると、同じ電子掲示板でも、#が笑いマークとして使われたり、__/のような記号が笑顔を表すのに使われたりもしたそうですが、結局広まることなく姿を消していったそうです。(Scott Fahlman「Smiley」: http://www.cs.cmu.edu/~sef/sefSmiley.htm)
このように、欧米式の顔文字 :-) :-( は1982年、日本式の顔文字(^_^)は1986年と、どちらも1980年代に考案されたということになります。両方とも電子掲示板で初めて登場して、広まっていったという共通点があります。ただお互い影響を与えあったわけではなく、別々の流れで生まれたようです。